導入1
現在は、2015年の3月
寒さも和らぎ、春の兆しを感じる頃、探索者の皆さんは、それぞれ、仕事や、用事を済まし家に帰るため、路線バスに乗ろうとバス停でバスを待っています。
バス停には、探索者たちの他に、一人の妊婦が皆さんと同じようにバスを待っています。
妊婦の女性は、お腹が大きく一目で妊婦とわかる感じです。
しばらくすると、いつも通り、数分遅れてバスがやってきます。
このバスには、ちょっとした名物があります。それは、一匹の野良猫が無賃乗車で、このバスを頻繁に利用していることがちょっとした話題になっています。誰が名付けたのか、その野良猫のことをみんなは、『ただのり』(タダ乗り)と呼んでいます。
バスに乗ると今日も『ただのり』は、いつもの彼の指定席であるタイヤの上にあるちょっと高いシートの上でふてぶてしく眠っています。
バスに乗ってる乗客は、探索者と妊婦と野良猫が一匹だけです。
皆さんは、シートに座っていると、日頃の疲れなのか、暖かいシートのせいなのか、どんどんとまぶたが重くなり、気持ちい気分でウトウトしてきます。
そんな、浮遊感に浸っているとけたたましブレーキの音と、激しい揺れで一気に現実へと引き戻されます。
何事かと思いあたりを見渡しますと、窓の外が真っ白になっていり、景色が一切見えないことに気がつきます。
バスは、濃霧に飲まれてしまったようです。
すると、バスの運転手が、バスの外へと出て行きます。
バスの運転手は、バスから出たところで、呆けたようにバスの目の前にあるものを見つめています。
何があったか聞くとバスの運転手は、無言で指をさします。刺された指の先に視線を移すと、霧の中から旅客機が顔を覗かしています。
旅客機には、マレーシアエアラインと書いてあります。
ここで[オカルト]を振ってもらいます。
成功した場合
マレーシア航空370便
2014年の3月8日未明、マレーシアのクアラルンプールから中国の北京に向けて飛び立ったはずのマレーシア航空370便が乗客239人とともに行方不明となった事件です。GPSや軍事レーダーからも姿を消してしまい今もなお見つかっていません。
この事件は奇妙なことが多く、航空機が消えて十数日経ってから乗客の家族が乗客本人の携帯電話に電話をかけたところ呼出が3回なってから切れた。
月面で航空機が発見されたと英国タブロイド紙に乗ったなど
航空機の行方が分かっていないのに、なぜか機長だけが台湾で保護されたといったオカルトめいたものが多数あります。
失敗した場合
ちょうど一年前にマレーシア航空機が行方不明になった事件があったことを思い出します。
探索者がバスを降りようとすると、バスの運転手がハッと我に返り「お客さん、外は、危ないので、中でお待ちいただけますか?」と言った後、懐中電灯片手にバスの後方部へと向かい、霧の中へと入っていきます。
※キーパー情報
探索者がバスの運転手を案じて一緒についてきそうになった場合は、「いえ、これだけ霧が濃いと後続車が衝突する可能性があるので、後ろへ知らしに行くだけなので、中でお待ちください」的なことを言ってついてこないようにしてください。
すると、霧の中から男性の悲鳴が聞こえてきます。悲鳴の方向へ視線を向けると、霧の中に5~6mはあろう巨大な影が見えます。
それをみてしまったあなたは、SANチェックです。
1/1d3の減少
バスから降りようとする場合
猫の『ただのり』は、すごいスピードでバスを降りて霧の中へと消えていきます。
[聞き耳]を振ってもらい
成功なら猫が「あ、やっべ、俺知らねー」って言ったような気がします。
※キーパー情報
ただのりは、ウルタールの猫です。このシナリオの元凶です。
ただのりの出番は終了になり、今後シナリオ内には登場しません。
→導入2
→航空機
→集落